知っておきたいアパレル業界用語「SPA」

アパレル業界では常識として使われる様になってきた「SPA」について紹介します。

SPAは「Speciality store retailer of Private label Apparel」の略で、ファッション商品の企画・生産・販売までを一つの業者が全て行うビジネスモデルのことを指し、日本語では「製造小売業」と訳されます。

今現在でも主流のビジネスモデルは、メーカーが作った商品を百貨店・複合デパート・小売などに委託販売し、売る側は多く仕入れて売れ残りを返品する方法ですが、SPAは全てを一貫して同一業者が行います。

最初にSPAを始めたのはアメリカに拠点を構える衣料品メーカー「ギャップ」といわれ、自社の業態を指していった言葉の頭文字を取り「SPA」という造語が生まれました。

このビジネスモデルのメリットは委託販売と違い「無駄を省きやすい」「消費する側のニーズや流行を取り入れやすい」など迅速に対応することができる部分にあります。

現在日本でSPAを取り入れて大きく有名になった企業が「ユニクロ」「ワールド」など。上手くSPAのメリット「無駄を省きやすい（中間業者を挟む必要が無い）」「ニーズや流行を取り入れやすい（ニーズを自社で作り出したり、季節に最適な商品を適量販売できる）」を取り入れた結果、どちらの企業も日本のみならず、世界的にも名前が見られるほどの企業になっています。

現在SPAは「業界横断型」と「Fast Fashion型」の2つに進んでいます。

ファッションでは「Fast Fashion型」が取り入れられ、スウェーデンの「H&M（ヘネス＆モーリッツ）」などがファストファッションの代名詞として知られています。手頃な値段の商品を一定数つくり、売り切れたら違う商品を投入する、回転率が高いのが特徴です。

メリットばかりを紹介しましたが、当然SPAに変えるにあたりデメリットも存在します。

上記にも言ったとおり「商品の企画・生産・販売」を単一の業者が行うために「流行やニーズの見極めを間違えると大量の在庫を抱える」というデメリットが発生します。この他にも、自社で企画・生産・販売を行うためのノウハウなども独自に蓄えていく必要があります。

デメリットはあるものの、上手くSPAというビジネスモデルを使えればメリットの方が大きいのは明白でしょう。

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