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基礎知識
知っておきたいファッション用語「アール・ヌーヴォー」
- 2014-01-17 (金)
- ブランド紹介
「アール・ヌーヴォー(Art Noubeau)」は19世紀末から20世紀初頭に欧州・アメリカで流行した芸術様式です。花などの植物、動物や昆虫など有機的なものをモチーフにしたり、自由に曲線を組み合わせることで今までの様式には無かった装飾を生み出しました。その広がりは建築をはじめ芸術や工芸、グラフィックデザイン、ファッションなど多岐にわたります。
アール・ヌーヴォーという言葉は、パリに居を構えた美術商サミュエル・ビングの店から広く大衆に広まり一般化しました。この言葉を代表する建築物を挙げると、リガ歴史地区にある建築群があり、ほかにもサグラダ・ファミリア、ミラ邸、グエル公園を手がけたバルセロナを中心に活躍した建築家アントニオ・ガウディもアール・ヌーヴォー様式を取り入れたことで知られています。アール・ヌーヴォーは、世界各地の美術様式に影響を受けていますが、日本の葛飾北斎が描く木版浮世絵などが大きな影響をもたらしており、日本にも逆輸入の形で美術や建築に大きな影響を与えました。
ファッションにおいてのアール・ヌーヴォーは、日本の和服や東洋文化に影響を受けており、コルセットを使わない新しい洋服が次々に登場しました。洋服の上下共にコルセットを廃し、シルエットより動きやすさを重視した実用的なものが生まれ、その中でも「ホッブル・シルエット」は大変な流行を巻き起こしました。ホッブル・シルエットは、膝から裾にかけて幅が狭くなるシルエットで「よちよち歩き」しか出来ないほどの裾幅のスカート。生み出したのは「近代ファッションの父」「女性服革命者」「脱コルセット」など女性ファッションに革命をもたらしたポール・ポアレです。
しかし、第一次世界大戦を期に過度な装飾を否定する「モダンデザイン」が普及し、アール・デコへと以降。退廃的なデザインとして使われなくなっていきました。1960年代に入りアール・デコと共に再評価されはじめ、デザイナーに大きな影響を与え様々なアール・ヌーヴォー様式を取り入れた生地やペイズリー模様を使ったファッションが発表され、身近なものにも使われています。
知っておきたいファッション用語「アール・デコ」
- 2014-01-17 (金)
- ブランド紹介
ファッションの世界にも広がりを見せた「アール・デコ」についてご紹介します。
「アール・デコ」は、ヨーロッパやアメリカ・ニューヨークを中心に、1910年代から30年代に掛けて発展した建築様式です。1925年に開催されたパリ万国装飾美術博覧会で紹介され、古代エジプトやアステカ、中国や日本など古今東西の装飾をミックスした装飾とされています。有名な建築物としては、1930年頃に建てられたエンパイアステートビル・ロックフェラーセンター・クライスラービルなどが上げられ、日本には昭和初期の一時期のみ流行しました。
建築様式として知られたアール・デコですが、宝飾・ガラス・陶芸・ポスター・絵画といった美術界やファッション界にも影響を及ぼします。以前の女性服はコルセットを使いウエストラインの曲線を魅せるデザインが主流でしたが、アール・デコが取り入れられると、コルセットを使わない直線的なシルエットのドレスが作られるようになってきました。これは日本着物の裁断方法やキュビスムの影響が大きく反映されており、中世貴族の様なフリルやレースといった装飾がほぼ無くなり、機能的でありながらシンプルなデザインが好まれ、線で作られる幾何学模様、動物、植物のモチーフが使われました。この時に、コルセットを使わないデザインを使い始めたのが脱コルセットを提唱したファッションデザイナー「ポールポワレ」、モード・オスカー賞を受賞し未だに高い人気を誇るシャネルの創始者「ココ・シャネル」の2人です。
1920年代に入るとダンスが流行し、ドレスに光を受ける金・銀・ラメなどのビーズやスパンコールといった刺繍装飾が付くなど独自の進化を遂げました。一時は流行の終わりで姿を消したアール・デコは、1960年代から再び脚光を浴び、今現在は「アール・デコ調」の形で数多くのデザイナーが注目し新たなデザインを発表しています。現在ではTシャツやスカートや髪留めといったあらゆるファッションにアール・デコ様式が採用され身近なものになっています。
知っておきたいアパレル業界用語「Aライン」
- 2013-10-25 (金)
- ブランド紹介
アパレル業界はもちろん、アパレル関連の雑誌では「Aライン」という言葉が良く使われます。
「Aライン(A line)」は、洋服の上部分が小さく、すそに行くにつれて広がった形になるシルエットが「A」という英単語に見えることから付けられた用語です。
元々は1955年にフランス・パリで、クリスチャン・ディオールが発表したコレクションのラインナップの一つが語源になっているようで、肩から裾に向かうにつれて広くなっていくシルエットがAに見えるのが特徴と、今知られている「Aライン」の意味と変わりありません。
現在この「Aライン」は、洋服を着たときの外側のラインを示す言葉として用いられ、ワンピース型の洋服や水着、ドレスにも使われる言葉になってきています。
また、Aラインの洋服には、着る人を綺麗に見せる幾つかの効果があります。
「体型を隠してくれる」……Aラインは、上半身部が小さく裾に行くにつれて広がる特徴があるので、その利点を活かし、下半身が太めの人の「体型カバー」としても使われます。
「着やせの効果」……日本人に多いおなかから下が太めに悩む方でも、上半身がすっきり見えるためにやせて見える効果があります。
「背が高く見える」……Aラインはウエストラインが高い位置にあり、そこからスカートが伸びてくるので縦のラインが目立ち、背が高く見える効果があります。
「足長に見える」…上記と一緒で、ウエストラインが高い位置にありそこからスカートが伸びるため、足が長く細く見える効果があります。
上記以外に、体を華奢に見せる効果もあり、日本人の体型にピッタリのシルエットと言えます。
Aラインと共に、視覚的に影響を与える「色」による錯覚を使うことで、更に痩せていることをアピールできます。
一般的に暖色は「膨張色」といわれ、実物よりも大きく見せる力があります。なので細く見せたい部分のコーディネートを行う際は寒色の「収縮色」を使います。収縮色には引き締まった印象を与える事ができるので、明るい色よりも「青」「紫」「黒」とあわせるようにします。
Aラインでコーディネートを行う場合は、上半身は暖色、下半身を寒色であわせれば、ひ弱な印象を防ぎ、丁度良い体系を演出することができます。
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