- 2013-09-27 (金) 11:28
- ブランド紹介
「アクアスキュータム」は、1851年にジョン・エマリーが創業した高級服仕立屋から始まりました。
ロンドンのリージェント街に旗艦店舗を構え、1853年に防水加工のウール生地を開発、1854年のクリミア戦争時にイギリス軍がこの防水ウール生地を使ったコートを作り採用したことから、将校たちに支持されブランドの知名度も爆発的にあがりました。
ブランド名「アクアスキュータム」の由来も「水(aqua)」と「盾(scutum)」の2つを合わせたラテン造語で「防水」を意味しているといわれています。
19世紀には、派手好きで有名だったエドワード7世が水を弾く防水コートを気に入り、プリンス・オブ・ウェールズ・チェックのコート注文を受けます。これが初の王族顧客の獲得となり、1897年には王族御用達になりました。
1900年代頃には婦人部門の設立を行い防水加工を施したコートの生産を開始。1927年には同ブランドでメインで使われていたウール生地のほか、第一次世界大戦で兵士が着ていた防水・保湿に優れていた「トレンチ・コート(現在主流のトレンチコートの原型)」をアレンジしてユニセックスなモデルとして販売。トレンチコート以外に、防水加工を施したコートも多数発表しています。
イギリスで老舗ブランドとして知名度を上げ、1948年にはニューヨークの広大なスペースを持つ5番街に進出。その後ウィンザー公や皇太后陛下からも王室御用達を賜り、1897年~1952年まで王室御用達として名実共にイギリスの権威あるブランドとして名を馳せていきます。
この間変わったものの制作にも関わり、1953年エベレスト山征服時にきていたジャケット・フードの素材「ウィンコルD.711(木綿とナイロンの混紡生地)」が使われ、1980年にはロータス・三菱の自動車に対してアクアキュータムが内装を、他にも筆記用具や靴など身の回りのアイテムなどを展開しています。
1990年にレナウンの傘下になりますが、金融不安や景気低迷により赤字が拡大、経営再建の一環として2008年に子会社の売却を発表。
その後ハロルド・ティルマンの傘下に入り、2011年にブランド創設160周年を迎えましたが、赤字が続き再建の目処が立たず1年後の2012年4月17日に経営破たんを発表しました。
2013年現在はレナウンが日本国内販売を継続し、コレクションをはじめゴルフウェアの販売を展開しています。
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