転職コンサルタント～虎の巻～ のアーカイブ

赤、黄、緑、白の４色のパラソルのブランドマークでお馴染みのカジュアルブランドが、「アーノルド・パーマー」です。そのブランド名が外国人の名前であるため、海外のブランドだと勘違いしている人も多いようですが、1968年に、株式会社レナウンがスタートさせた日本独自のブランドです。
ブランド名はその名の通り、外国人の名前が由来となっています。由来となったのはデザイナーや創設者の名前ではなく、当時活躍していたプロゴルファー「アーノルド・パーマー」です。
このブランドが発表された当時は、日本で空前のゴルフブームを迎えていました。そんなゴルフブームに飛び乗って、レナウンの商品開発室のマーチャンダイザーであった出来宏昭が、アーノルド・パーマーを開発します。ゴルファーの名前をプランド名にし、ブランドモチーフにもゴルフ傘を採用しました。

アーノルド・パーマーの大きな特徴は、日本初のトータルファミリーブランドであることです。老若男女を対象にしたブランドはその当時では皆無で、マンジャーダイザーだからこそのファミリーに受け入れられるアイテムの開発が可能だったのです。
複数のデザイナーにデザインを任せても、共通のブランドマークをつけることで統一化することに成功し、カジュアルでキュートなデザインが多くの人から評価を得て、またたく間に国内の有名ブランドへと成長しました。

しかし、多くのアイテムを発表して、人気を博した中で、アーノルド・パーマーはブランドとしての価値が低くなり、いつしか大衆ブランドとなってしまいました。
一時期は衰退してしまったものの、最近になりまたその活気が復活。ブランド創立当時のデザイン画が次々と発見され、それを商品化したところ現代の若者にヒット。商品が氾濫しすぎたことなど、当時の失敗を教訓にし、クオリティを大切にしてブランド名を守っていく路線に変更。当時は百貨店を中心に販売されていましたが、現在ではセレクトショップを中心に展開しています。

アメリカ、ノースカロライナ州生まれのジーンズブランドが、「ラングラー(Wrangler)」です。日本でも有名な、リーバイスやリーと並んで、アメリカの３大ジーンズブランドの一つでもあります。
ジーンズはカウボーイやロデオライダー向けにつくられていることが特徴で、デザインやカラーバリエーションのチョイス、機能性に優れている点などで評価を得ています。

ブランドは、C.C.ハドソンが、1904年、ノースカロライナ州グリーンズボロに「ハドソン・オーバーオール社」を設立したことから始まりました。1929年には、「ラングラー」という名前でワークウェアの生産を開始していますが、1905年の時点で、メリーランド州ボルティモアのケーシー・ジョーンズ社が「ラングラー」という名前で商標登録を行っています。
ジーンズブランドである「ラングラー」が誕生するまでには、会社の合併や社名変更など、多くの紆余曲折がありました。

1907年に、テネシー州ジェリコで、ジェリコ・クロージング・マニュファクチュア社が設立されます。
1919年、ハドソン・オーバーオール社が「ブルーベル・オーバーオール社」に社名変更。また、ジェリコ・クロージング・マニュファクチュア社が「ビッグベン・マニュファクチュア社」に社名変更します。
そして翌年、40年前に創業された「グローブ・シャツ＆オーバーオール社」と、「スペリアー・ガーメント社」が合併し、「グローブ・スペリアー・マニュファクチュア社」となります。

1926年、ビッグベン・マニュファクチュア社がブルーベル・オーバーオール社を買収し、1930年に、会社名を「ブルーベル・オーバーオール社」に変更しています。
そして1929年、「ラングラー」の商標登録を行っていたケーシー・ジョーンズ社が、「ラングラー」という名前のワークウェアを発表しました。

1936年、ブルーベル・オーバーオール社は、「グローブ・スペリアー・マニュファクチュア社」と合併し、「ブルーベル・グローブ・マニュファクチュアリング社」となります。
グローブ・スペリアー・マニュファクチュア社とは、1934年に世界で初めて「防縮加工」のワークウェアを生産した会社です。
合併してからは意欲的に新作を発表していきます。画期的なアイテムを生み出し、それまではなかった股上や胸あて部分のサイズ展開も始めました。
そんな実力を誇る会社同士が合併しただけあり、世界一の売上を誇るワークウェアの会社となりました。

1940年にH.D・ボブ社を買収して、そして1943年、ケーシー・ジョーンズ社を買収し、社名を「ブルーベル社」に改めます。

初めてラングラーのジーンズが発売されたのが、1947年です。それまでは、戦争中のミリタリーウェアやワークウェアを生産してきましたが、ジーンズを発表してからはハリウッドのデザイナーである「ロデオ・ベン」をデザイナーに迎え、世界で初めてのデザイナーズジーンズを発表し始めたのです。
ジーンズだけじゃなく、デニムシャツや、デニムジャケットも人気です。

イギリス生まれのレザーグッズブランドが、マルベリー(MULBERRY)です。
バッグが人気ですが、バッグだけでなくウェアも販売しており、全体的に高級感を感じさせる装いが特徴。クラシカルで洗練されたデザインと、柔らかくて高品質のレザーと、ディテールが美しいバッグが最も人気です。
バッグは、ラフでありながら、女性らしいセクシーさを兼ね備えた「ロクサンヌ」、機能性が高く、いろんな用途に使用したくなる万能なイメージの「ベイスウォーター」、アレクサ・チャンとのコラボレーションで誕生した「アレクサ」などがよく知られています。
高級レザーブランドであることからセレブにも支持され、顧客にはケイト・ハドソン、スカーレット・ヨハンソンなどがおり、著名人が数多くマルベリーのショー会場に足を運んでいるようです。バッグのイメージが強いですが、メンズ・レディスウェアでプレタポルテにも参加しています。
ブランド名の由来は、「桑の木」を意味し、マザーグースの歌にちなんだものだといわれています。

マルベリーは、1971年にイギリス・サマセットでロジャーソールが設立しました。
2004年に、スチュアートビバースがデザインディレクターに就任。それまであまり知られていなかったブランドなのですが、スチュアートビバースの活躍により、急成長を遂げたのです。
マルベリーのスタイルはもともとクラシカルなイメージで、それはずっと受け継がれてきましたが、その質だけでなく、マルベリーというブランドを前面に押し出すことで、クオリティの高さとブランド名がうまく結びついたというわけです。

2006年、スチュアートビバースがBFCのファッション・アクセサリー・オブ・ザ・イヤーを受賞します。
そして2007年、スチュアートビバースがLVMH傘下のロエベに移籍。後任として、エマ・ヒルがクリエイティブ・ディレクターに就任しました。その後ヒットアイテムが登場することでさらにブランドは成長していきます。
2009年にはアップル社のためにラップトップ・バッグコレクションを制作しました。

世界を魅了した複雑時計

代表的な時計ブランドとして覚えておきたいのが、フランクミュラーです。
フランクミュラーは、1991年にスイスのジュネーブにて創業されました。創業者はフランクミュラー。自身の名を冠にしての創業です。

フランクミュラーは、1958年スイス生まれ。
時計について学ぶ学校を卒業後、博物館やオーナーの依頼によって、高い技術を要する高級時計の修復作業や、オリジナル時計の研究などを行っていました。

80年代、複雑時計がポケットウォッチの分野のみに留まっていた時代に、複雑機能を搭載する腕時計、というコンセプトを思い描いて研究を進めていました。
そして86年、フリー・オシレーション・トゥーンビヨンと呼ばれる、全く新しい構造をもったトゥールビヨン腕時計を発表。これが世界中から注目を集めるきっかけとなりました。
80年代にこのような複雑な時計のコレクションを出せるのは、ヴァシュロンコンスタンタン、パテックフィリップなど、限られたブランドだけでした。

その後数十年で、世界初の複雑時計を次々と世に送り出していきます。
91年には自身の工房を設立します。
スローガンとして、「Master of Complications」を掲げ、コレクションの裏側にもこの文字を刻みこんでいます。
フランクミュラーは、時計作りの伝統や技術を十分に理解し、そして正しく継承し、さらにそれを新しい発想で転換していくという力を持ちます。それだけでなく、卓越した美的センスとデザイン感覚を同時に持ち合わせていることで、大きな成功を収めたのです。
オリジナルデザインでは、たる型の美しい三次元曲線ケース「トノウ・カーべックス」が有名です。

2007年には、アートコレクションといったアール・デコなどをモチーフとしてシンプルで、美しいデザインを発表。
翌年には、約3億円もする時計「エテルニタスメガ4」を発表。トゥールビヨン、ミニッツリピーター、パーペチュアルカレンダー、グランド＆プチット・ソヌリ、スプリットセコンドクロノグラフなど複雑機能が25種類もついていることで注目を集めました。

現在では50以上の特許を取得。世界各国に40店舗以上を構えます。