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ミニスカートブームを巻き起こした60年代を代表するブランド

60年代、イヴサンローランとともにファッション界を引っ張ったのが、「クレージュ(Courreges)」です。

60年代のデザイナーの中で、誰よりも早くオートクチュールからプレタポルテへの流れを察知し、プレタポルテに力を入れてきました。

先を読む力に優れ、流行を引っ張ってきた世界的ブランドです。

クレージュは、1961年、アンドレ・クレージュにより設立されました。

アンドレ・クレージュは、1923年、南フランスのナヴァール地方で地主の息子として生まれました。

土木建築学、飛行学校を経て44年にパイロットとして兵役に従事します。しかしその中で徐々にファッションへの興味が大きくなっていき、第二次世界大戦後にパリでファッションを学び始めます。

パリ高等服飾産業学院に入学した翌年の47年、ジャンヌ・ラフォーリのメゾンでデザインの基礎を勉強。

51年、バレンシアガのメゾンで衣裳構築の美学と技術を勉強。

61年、後の妻となるコクリーヌ・バリエールとともに独立を果たします。同年、パリのクレベール通りにサロンをオープン。

ミニを基調とした明るいスタイルが受け、一躍有名デザイナーへとその名を広めます。

64年秋冬コレクションで、「パンタロンルック」を発表。イヴニングドレスに機能的でスポーティーなパンタロンを提案します。

65年、ミニスカートを中心とした「ミニ・ルック」と呼ばれるスタイルを発表。それまでのオートクチュールで一番醜いとされていた膝を出すことを良しとしたスタイルは一気にブレイクします。

67年、伸縮性に優れた「ボディータイツ」を発表。これが、クレージュの代表的なアイテムとなります。

同年、今まで統一されていたものを3つのメゾンにわけ、それが70年に「イペルボール(プレタポルテ)」「プロトティープ(オート・クチュール)」「マイユ(ニット)」という3つのラインとなります。

71年、香水部門をスタート。

72年、ミュンヘンオリンピックの制服をデザイン。

73年、メンズ部門「クレージュ・オム」をスタート。

76年、3つのラインをプレタポルテとオート・クチュール部門の2つに変更。

80年代に入ると、提携企業であるロレアルとの関係がもつれてしまい財政難に陥り、会社経営とブランドの権利をイトキン社へと譲り渡してしまいます。

90年代は徐々に巻き返しをみせ、ブランドの建て直しを開始。

93年にイトキン社から権利を買い戻し、94年にカステルバジャックによるコレクションを再開します。

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