ファストファッション

ファッション・アパレル業界で働くのなら、知っておきたいのがファストファッションのトレンドを作る「SPAモデル」の存在です。「SPAモデルって言葉は、なんとなく聞いたことあるけど、意味はよく分からない…」なんて人も多いはず。今回はファストファッションのトレンドを作る「SPAモデル」について紹介していきたいと思います！

・SPAモデルってなに？
SPAモデルといっても、そんなに難しいものではありません。SPAモデルとは「企画」「デザイン」「製造」「小売」のすべてを自社で行うビジネスモデルのことです。このSPAモデルを作ったのは、日本でもおなじみの衣料品小売店である「GAP」なんです。

またH＆M、ユニクロ、ZARA、Forever21などのファッションブランドは、実はすべてSPAモデルなんですね。

今までのファストファッションのトレンドの作り方といったら、ある程度計画を立て、作られたトレンドの流れからファッションデザイナーなどが衣類のデザインを行い、そのデザインされた衣服を専門店などの小売業が仕入れて販売を行うスタイルが主流でした。

しかし、それがSPAモデルになると、トレンド作りに大きな特徴がでてくるようになったのです。

次の記事「SPAモデルの特徴について」へ続きます。

現在日本のみならず、世界中で流行っているファストファッションですが、ファストファッションにはデメリットも存在します。

・ファッションの価値が下がっている

1つ目のデメリットは「ファッションの価値が下がっている」ということです。ファストファッションブランドが増加したことにより、以前よりも洋服を安く購入することができるようになりました。

それは私たち消費者にとっては嬉しいことなのですが、洋服の価格と一緒に洋服に対する魅力や、購入意欲も下がってきているとのこと。

ファストファッションを利用すると、手軽に安くて可愛いお洋服を購入することができます。

その為か、ハイエンドな洋服を高い値段で購入する機会が少なくなってきているので、消費者の洋服に対する憧れや満足感といった感情が日に日に薄れているのです。

・衣類品の家庭ごみが増えている

2つ目のファストファッションのデメリット、それは「衣類品の家庭ごみが増えている」ということです。

ファストファッションで気軽にかつ低価格でトレンドの洋服を購入することができるようになったため、私たちの洋服の回転率は上がっています。そのため、近年では家庭ごみとして出される衣類品の割合が増えてきているとのことでした。

前回の記事の続きになります。ファストファッションが売れている理由について紹介していきましょう。

・そもそも売れる商品しか生産しないから

ファストファッションが売れる理由は、そもそも「売れる商品しか生産しないから」なんです。

小売り製造業（SPA）という生産販売方法を活用したファストファッションの特徴は、POSデータ(ショップの販売データ)を参考にして、売れている商品をすぐに追加生産したり、売れていない商品を生産中止にしたりと柔軟な対応ができるのです。

これは生産から小売りまで全てを一貫しているSPAだからこそ行える生産体制だといえるでしょう。

このように、自前の生産体制を持っていることで売れる商品だけを生産・販売し続けることができますし、売れない商品の在庫を大量に抱えるといったリスクも大幅に減らすことができます。

・流行りそうな商品を試すことができる

また、SPAは「次に流行りそうな商品を試しに売り出してみる」ということもできます。

これはリスクが大きいため、通常の生産体制だと手出しをすることができない販売方法なのですが、SPAなら流行りかけの商品を実際に生産・販売することができます。

試した商品が流行ればすぐに追加で生産することができますし、逆に流行らなければ生産をストップさせることも容易いのです。