ブランド

1971年に、パンクの発祥地として知られるイギリス・ロンドンのキングスロードに誕生したブランドが、ヴィヴィアン・ウエストウッド(Vivienne Westwood)です。
パンクスタイルでよく取り入れられているチェック柄がヴィヴィアン・ウエストウッドの代名詞ともいえる柄で、イギリスのアヴァンギャルドを代表する存在でありながら、トラディショナルな雰囲気を漂わせるファッションとしても有名です。

王冠と地球をモチーフにしたオーブがブランドロゴ。
中高生などの若い世代から、大人の女性もとりこにしているヴィヴィアン・ウエストウッドは、有名人の中にも愛用者が多く、椎名林檎、清春、布袋寅泰など、日本ロック界の代表的なアーティストたちにも愛されています。

ヴィヴィアン・ウエストウッドは、ブランド名でもありファッションデザイナー名です。1967年に無政府主義政治団体で活動していたマルコム・マクラーレンと出会い、彼との間に子どもをもうけ、1971年、マルコムと共にキングスロード430番地にブティック「レット・イット・ロック」をオープンさせます。
1974年には店名を「SEX」に変え、マルコムと共にパンクロックバンドである「セックス・ピストルズ」をプロデュース。
バンドメンバーはお店で働く従業員や常連客から選んだというから驚きです。
のちにマルコムはセックス・ピストルズのマネージャーとなり、ヴィヴィアンは「パンクの女王」と呼ばれるようになりました。

その後店名を変えながら、コレクションにも参加。
1980年代からはデザインの傾向を19世紀以前のヨーロッパの衣装からインスパイアされたエレガントな路線へと変えていきます。
1993年、ヴィヴィアン・ウエストウッドゴールドレーベルと、ヴィヴィアン・ウエストウッドレッドレーベルにレディース部門を分割し、1998年にはカジュアルラインであるアングロマニアを発表しています。
そして日本へ初上陸となった1996年には、ミラノコレクションでメンズラインであるヴィヴィアン・ウエストウッド　マンを発表。
日比谷から始まり、横浜、名古屋、京都、鹿児島と、現在では日本でも多店舗を構えています。

フェンディは、イタリアを代表する世界的ファッションブランドです。
フェンディといえばまず、「F」を組み合わせたダブルFモノグラムのデザインを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
ダブルFは1940年代からコートやバッグの裏地に使われてきた柄で、その後ダブルFを表側に起用した「ズッカ柄」というものが誕生しました。
以来、ブラウン地にブラック文字のダブルFは、ブランドのアイコンとして現在も親しまれています。

フェンディといったら、毛皮の製品が多いのも特徴的です。
また、凝ったカッティングによる美しいシルエットにも定評があり、当時はイタリア女性のステータスシンボルとなっていました。
そもそもフェンディは、革製品店をローマのブレビシート通りに設立したことから始まりました。
1925年、創立者であるアデーレ・フェンディとエドアルド・フェンディ夫妻がハリウッドで流行していた毛皮の襟巻きに注目して、毛皮のコートを売りだしたことで成功を収めます。
それ以来、イタリアのオシャレな女性の中で話題となり、徐々にその名を広げていきました。
その後、アデーレの5人娘を中心に、ファッション性の高いファーコートを次々に世界に発信していきます。
1965年には、当時27歳だった若手の新進デザイナー、カール・ラガーフェルドを主任デザイナーに迎い入れます。ラガーフェルドはズッカ柄などを考案し、フェンディに新しい風をもたらしました。
1997年に、フェンディ家の3代目シルヴィア・ヴェントゥーニ・フェンディが「バゲット」というバッグを発表し、現在では1000種類以上のバリエーションがある大人気商品となっています。シルヴィア・ヴェントゥーニ・フェンディは、2000年にメンズウェアラインである「フェンディ・ウオモ」のデザイナーに就任。

フェンディは2001年に、ルイ・ヴィトンやクリスチャン・ディオールを擁するブランドグループ「LVMH」に買収され、現在ではLVMHグループの一員となっています。

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