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アパレル販売の活路は？

ファッション＝百貨店という時代は過ぎたのでしょうか。大手百貨店が発表した2010年7月の既存店売上高は、伊勢丹を除いて軒並み前年同月を下回ったと言います。夏物衣料の売れ行きは猛暑で全般的に順調だったと言いますが、特に高額商品の販売は不振でした。そして、ここへきてアパレル会社の百貨店離れが始まっているようです。これは販売路が百貨店主軸では厳しくなってきたことの現れでしょう。

多くの大手アパレル会社は直営店やインターネット、テレビ通販などを強化して、百貨店以外での売上比率を高めていく計画をしています。2010年度にはサンエー・インターナショナルが66％、ルックは初めて4割高超に百貨店以外の売上比率を高めていこうと計画をしています。また三陽商会は、百貨店以外での売上げ同比率を約3ポイント高めるという方針を出しています。その狙いとは販売の回復です。
百貨店での販売の場合には在庫の管理が厳しく、売上高に応じて百貨店に歩合を支払わなければなりません。百貨店での売上比率を下げることで資金効率と利益率を改善したいという狙いもあります。

百貨店以外での販売で売上比率を高め、販売を回復するために、ファッションビルやショッピングセンター、アウトレット内の店舗、路面店、ネットやテレビ通販などの売上げを拡大していこうというアパレル会社が増えています。そのため、百貨店向けではなく、非百貨店向けの新しいブランドの立ち上げなども各社で行われ始めています。例えば東京スタイルでは今年の春からテレビ通販向けの新しいブランドを立ち上げました。秋には、都市型ファッションビルの中などの店舗用に更に新しいブランドを展開する予定です。

また、オンワードホールディングスも平成11年をめどにショッピングセンター内の店舗など新しい販売活路に向けたブランドを立ち上げる計画を立てています。

これからのアパレル会社は、百貨店以外での新販路を広げていくことになりそうです。

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フランスの高級子供服の上陸と百貨店

フランスのアパレルグループが展開する高級子供服の「catimini（キャティミニ）」がに本に初上陸しました。「catimini（キャティミニ）」は、38年前にフランスで誕生したブランドです。世界40カ国、300以上の店舗で展開されています。コンセプトは、「多様性」そして「色彩感覚」「上質感」。独特の色使いやデザインが魅力です。

安くて手軽でおしゃれな多くのファストファストファッションが流行を見せる中、今この時期に高級ブランド服が売れるのかという疑問もあるしょう。実は「catimini（キャティミニ）」販売されるのは、伊勢丹新宿店本館子供服売場。伊勢丹は大手百貨店が発表した2010年7月の売上高で2年半ぶりに前年を上回るなど好調をみせている唯一の百貨店です。中でも売上高のおよそ半分を占める衣料品が伸びています。そして、「catimini（キャティミニ）」が入る新宿本店の売上高はその中でも好調だと言います。

伊勢丹新宿本店では売上高に占める衣料品がおよそ半分で他の店舗に比べても高くなっています。不景気で百貨店では客離れが進んでいます。そのために、安いプライベートブランドが増え、値下げをする百貨店も増えました。そんな中、伊勢丹新宿本店では、高品質な商品にこだわって百貨店ならではの品揃えを続けてきました。伊勢丹の強みとは素材やデザインの質を下げずに価値と価格に見合った商品を展開しているということで、その品質の良さやファッション感度の良さ、商品の価値をわかる顧客が伊勢丹新宿本店の売上げに貢献しているといえるでしょう。安い使い捨てが良いのか、高く長く使えるものが良いのか。両方を取り入れてうまくやっていくのか、それは日本のファッションの今後を占うようですもあります。

伊勢丹新宿本店は、「ファッションの伊勢丹」とも呼ばれています。伊勢丹のバイヤーの仕入れ能力の高さに定評があり、どの百貨店も伊勢丹に習えば成功するという「伊勢丹神話」というものがあります。。現在百貨店は軒並み不調ですが、伊勢丹の神話が復活することが期待されています。