ブランド

スコットランドの有名なニットブランドが、「BALLANTYNE（バランタイン）」です。バランタインといえばカシミヤが有名で、2006年にブランドを変更する前はバランタイン・カシミヤという社名でした。

ブランドカラーはパープルです。上品なスタイルを中心に、見えない部分やディテールへの強いこだわりがあるブランドです。

カシミヤ原毛は特級から4級までの5段階に分けられており、バランタインでは最高級ともいえる特級のカシミヤを使用しています。

バランタインは、1921年に設立しました。

カシミヤの衣服を中心に展開しており、現在、バランタインはプレタポルテのコレクションも発表しています。

2002年からクリエイティブ・ディレクターを担当したのが、マッシモ・アルバです。マッシモ・アルバはイタリアのトレヴィゾ生まれ。ニットウェアブランドのマーロに15年間勤務し、デザイナーからクリエイティブ・ディレクターに昇格しました。

2005年には、イギリスのロンドンに旗艦店をオープン。

2009年よりクリエイティブ・ディレクターを務めているのが、ダビッド・ディ・フィルモです。ダビッド・ディ・フィルモは1974年、イタリアに生まれました。

98年にブレラアカデミーを卒業。卒業後は、マルニと、ボッテガ・ヴェネタにてデザイナーとしての経験を積み、その後2008年までプラダのレディースラインのシニアデザイナーとして活躍します。そして2009年春夏シーズンより、バランタインのクリエイティブ・ディレクターに就任しました。

2009年には、コラボレーションコレクションを発表します。コラボした相手は、食器からインダストリアルデザイン、「スタルクアイズ」というブランドまで幅広く手掛けているフィリップ・スタルクです。コンテンポラリーなフィッティングと人間工学を両立させた「Starck With Ballantyne」を発表。また、同年ルイーズゴールディンとコラボレーションしてコレクションを発表しました。

バランタインは、日本では2007年に東京の銀座に旗艦店を開店しています。他にも、阪急や伊勢丹などの大手百貨店にショップを構えています。

1995年のデビュー以来、ファッションとアートの二つの領域で活躍するクリエイターの先駆けとして、大きな影響を与えてきたブランド・デザイナーが、「Hussein Chalayan（フセイン・チャラヤン）」です。

フセイン・チャラヤンが発表する作品は、哲学的でそれでいてミニマムでシンプル。ディテールへのこだわりが強く、独特なアイディアが詰め込まれています。クモの巣を彷彿とさせるようなドレス、シフォン製のドレスをヘリウム入りの風船からぶらさげるなど、他の人では発想できないようなデザインばかり。

デザイナーのフセイン・チャラヤンは、1970年、キプロスのニコシアに生まれ、トルコ系キプロス人を両親にもちます。12歳で両親が離婚してからは、父親に引きとられてイギリスにわたります。

大学の基礎コースに進学し、在学中に「肉の切り身をプリントした布」が認められ、セントマーチンズに入学。卒業コレクションでは、コレクション用の服を庭の土の中に埋め、どのように腐敗していくかを研究した「土中に埋められていた服」で一躍注目を集めます。

1995年にロンドンのコレクションでデビューし、同年、ロンドン・ファッションデザイン・アワードを受賞。98年、セイ・ニューヨークのデザイナーに就任し、3年間経験を積みます。

99年と2000年、2年連続でブリティッシュ・デザイナー・オブ・ジ・イヤーを受賞。

2001年春夏にスポンサーが倒産したことにより、イタリアのジボ・コー社の資金協力を得てブランドを立て直します。

2002年春夏より、パリに発表の場を移し、2003年には宝飾ブランド「アスプレイ」の新規立ち上げプレタポルテラインのクリエイティブ・ディレクターに就任。同年、香水も発表します。

2008年、プーマのクリエイティブ・ディレクターに就任し、翌年にはジェイブランドとのコラボレーションで3スタイルのデニムを発表。

2010年春夏からは、プーマとのコラボで「アーバンモビリティー」を発表し、ブランド名を「Chalayan（チャラヤン）」にすることが発表されました。

バレエの影響を受け、上品でエレガントな作品を発表しているのが「JEAN-LOUIS SCHERRER（ジャンルイ シェレル）」です。

エレガントであり、洗練され、セクシーさもある作品ですが、決して下品さはなく、ケネディ婦人など同時のセレブたちが顧客についていたといいます。

ジャンルイ シェレルは、1962年に設立されたオートクチュールメゾンです。

デザイナーであるジャンルイ シェレルは、1935年にフランスのリヨンに生まれました。幼少期にバレエダンサーを目指していたことで、その後のデザインに大きな影響を与えたといわれています。

ジャンルイ シェレルは、パリ・オートクチュール組合に入学し、在学中からその才能がクリスチャン・ディオールに認められ、スカウトを受ける形でディオールのメゾンに入ります。55年から57年までディオールのメゾンでアシスタントデザイナーを経験し、カッティングやドレープなどのテクニックを学びます。

ディオールの死後、当時一緒に働いていたイヴ・サンローランの元で約2年間働き、その後ルイ・フェローのもとでさらに2年間経験を積みます。

そして自身の名を冠したオートクチュールメゾンを設立。78年からはプレタポルテに進出し、80年にはデドール賞を受賞。

79年に、初の香水である「ジャンルイ シェレル」を発表します。

90年に入ってからは時代の変化についていけず、92年、経営の赤字化を理由に自身のブランドを解雇されてしまいます。

後任デザイナーにエリック・モンテルセンが就任し、98年からはステファン・ローランがオートクチュールとプレタポルテともに担当。ステファン・ローランの作品はクラシカル、ゴージャス、リアルクローズまで幅広く展開され、ウェディングドレスも人気となりました。

2007年、Bouchra Jarrarがアートディレクターに就任し、以降、ステファン・ローランがオートクチュールに専念、Bouchra Jarrarがプレタポルテを担当しています。

現在のジャンルイ　シェレルは、レディースのオートクチュールやプレタポルテだけでなく、メンズウェアやバッグなども展開しています。