転職コンサルタント～虎の巻～ のアーカイブ

その生涯が映画にもなり、今や世界的ブランドとなった「シャネル(CHANEL)」は、ココ・シャネルによって1910年に創立されたファッションブランドです。シャネルを愛用している人のことを「シャネラー」と呼ぶほどに、そのブランド名は世の中に定着しています。製品は、衣類や帽子、小物、香水など、様々。

ココ・シャネルがブランドを立ち上げたのは、彼女が27歳の時でした。
当時の女性のファッションといったら、コルセットをガチガチに固めた窮屈なファッションが主流。見た目は美しいのですが、動きにくく、着心地の悪いものばかりでした。
ココ・シャネルは、そんな女性のファッションに疑問を抱き、まずコルセットを外すこと、そして自由に動ける機能性を重視した服をデザインします。
それまでは女性のファッションとしてはありえなかったパンツスタイルを生み出したのも、シャネルなのです。
英国紳士の仕立てを応用し、自由に動けるジャージー素材の服を多く世に送りだし、多くの女性たちに影響を与えました。
また、喪服でしかなかった黒を、ファッションの色として取り入れたことでも有名。ベージュを好み、「本当の大地の色」として、スーツの中に織り込んでいます。

これまでに成功してきたデザイナーたちは、映画や皇室などの影響で話題を呼び、人気を集めてきましたが、シャネルの場合はその美貌とカリスマ性で、自分自身がシャネルブランドの広告塔になったことが特徴です。影響力が強いのは、製品が優れているということだけでなく、彼女のその生き方や、ポジティプでアクティブな人間性が評価されての人気だといっても過言ではないでしょう。

自由で開放的な発想から生まれたシャネルの服は、その発想を現代でも変えることなくその形を貫き通しています。受け継がれ続けている自由なデザインが、シャネラーたちの心をつかんで離さないのです。

日本では、1994年に、銀座並木通りに本店を開店。1996年に心斎橋、2001年に表参道店、2004年に銀座3丁目店と、次々と店舗数を拡大しています。

ニューヨークのマンハッタン生まれのブランドが、「コーチ(COACH)」です。
世界的に有名なブランドで、世界各国に出店しています。セレクトショップなどでもよく目にする、人気のブランドです。
コーチはバッグや財布などの小物の人気が特に高く、良質な革を使っているので使えば使うほど味が出るのが特徴です。デザインもシンプルで飽きがこないところと、何年使っても壊れない耐久性が大きな魅力だといえるでしょう。

コーチは、1941年生まれの、歴史が長い今や大変有名なブランドですが、始まりはロフトを工房とした家族経営という小規模スタートでした。
職人もたったの6人でしたが、職人たちは何代にも渡って使い続けられる良質な革製品をつくることを志していました。良いものは良い、というコーチの志に共感した利用者から徐々に注目をされるようになり、コーチというブランド名が世に浸透していきました。

1960年代に、野球のグローブからインスピレーションを得た、独特のハンドバッグを作ることに成功します。このハンドバッグは、耐久性、利便性、見た目の美しさを兼ね備えた優秀な製品であり、コーチの代表的なバッグとして現代にも受け継がれています。

小規模スタートだったコーチが、大きな躍進を遂げたきっかけとなった人物が、リード・クラッコフです。リード・クラッコフをエグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクターとして迎え入れた後に、彼はコーチのブランディング強化に見事成功し、コーチを世界的に有名なブランドへと導いたのです。優秀な職人やデザイナーの中でも、コーチを世界のブランドに導いたことに一番貢献したのが、彼だと言われています。

コーチは、1988年に日本に初上陸しました。
日本のコーチは、銀座店から始まり、心斎橋店、渋谷店、六本木ヒルズ店など全国各地に続々と出店し、最近では少し大きな町に出ると必ずコーチがある、というほどに知名度が高く、手に入れやすいブランドになってきています。

ブランドの元祖とも呼ばれているのが、「グッチ(Gucci)」です。グッチは100年以上の歴史を持つイタリアのファッションブランドで、そのブランドを展開している企業のこともさします。その傘下に「バレンシアガ」「イヴ・サンローラン」など、他のブランドも抱える大規模な企業です。

ブランドの元祖と呼ばれているのは、品質保証として、世界で初めてデザイナーの名前を商品に入れたことがきっかけです。
今では世界中にグッチのお店は出店されており、日本でもルイヴィトンと1、2を争う人気を博しています。
グッチは、バッグや財布などの革製品を始め、アクセサリーや香水、衣類や靴など、あらゆるジャンルの製品を発表しています。グッチが発表する製品は、高級ハンドメイド革製品であり、その品質と洗練されたデザインは世界中の多くのファンを魅了し続けています。

グッチブランドのイメージとしてよくあげられるのが「クラシカルエレガントスタイル」です。
このスタイルは、ハリウッド映画の小道具としてグッチが使われた時に、ハリウッドスターの間で人気になった頃から続いている、伝統的なスタイルです。その頃からグッチはハリウッドスターの御用達ブランドとなり、その品の良さや独特のクラシカルスタイルが、現代に受け継がれるようになったのです。

グッチの創立者は、グッチオグッチ。
グッチオグッチはフィレンツェ生まれで、麦わら帽子製造会社を経営する父をもちます。
グッチは、第一次世界大戦で徴兵され、フィレンツェに戻ってから高級レザーグッズの店で働き、その3年後に自分の店を出店。「GUCCI」の店名はこの時に誕生しました。

その後、社長の座がグッチオの孫であるパオロに渡ってからは、グッチ一族には映画顔負けの栄枯盛衰がありました。
一族内での紛争、復興、そして暗殺…。様々な苦闘を乗り越えながら、現代の地位に昇り詰めていきます。グッチ一族の崩壊は、小説にもなり、映画化の話も進められているようです。